(最終更新: 2011/05/06)
単位は出席とレポートをもとに出します.
遅刻者の出席は1/2にしか数えないので初めから出てください.
講義ノート
講義のpdfファイルです(2009年度版+修正版,講義をしながら直す予定).
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第1章,第2章 (pp.1-24) (2010/05/14)
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第3章(pp.25-40) (2010/05/14)
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第4章(pp.41-50) (2010/07/08)
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第5章(pp.51-64) (2010/07/23)
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全体(pp.1-67) (2010/07/23)
授業についての質問,意見などは
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Perrin (Nobel財団の写真).
Langevin
2010年07月23日
第14回.EinsteinのBrown運動の理論(つづき),Langevin方程式,ランダム力とその相関について.
式の導出はだいぶ飛ばしたが,予定通りBrown運動の話も終えることができた.
7月30日が講義度会議が一部重なるのでどうしようかと思っていたが,来週は試験期間なので今日が最後の講義だった.
成績は2/3程度出席して,レポートがちゃんとできていればAとする予定.
出席19人.
2010年07月16日
第13回.揺動散逸定理,Kramers-Kroenigの関係,現象論的モデル,EinsteinのBrown運動の理論.
一応線形応答の話を終えた.
昨年はここまでしかできなかったが,今年はあと2回あるのでBrown運動の話もある程度できそうだ.
しかし蒸し暑くて疲れる.
出席17人.
Onsager と 久保(AIPより)
2010年07月09日
第12回.物理量の平衡への緩和,時間相関関数と応答関数の関係,応答関数とエネルギー吸収.
非平衡の話は線形応答とブラウン運動を話す予定.
講義は今日の分を含め4回あるので,2回ずつのつもりです.
線形応答の一般理論は久保理論として知られるが,その中核をなす電気伝導の公式(中野-久保公式)を発見したのは中野藤生先生です.
中野先生は旧教養部時代の益川さんの恩師であり,1961年から1965年までS研の教授を務め,その後工学部に移られ,昨年の夏に亡くなられました.
出席20人.
Landau (Nobel財団の写真).
2010年07月02日
第11回.ランダウ理論の解説.自由エネルギー汎関数の形,秩序変数,感受率,一般化感受率.
相転移の現象論の解説.ランダウは,ある年代以上の人にはバイブルとも呼ばれていたランダウ=リフシッツ理論物理学教程の著者です.
1962年に超流動ヘリウムの研究などでノーベル賞を受賞した.
この年,交通事故で再起不能となる.
私のランダウに関する記憶は,小学校の高学年のとき,世界的な科学者がが交通事故で4回死からよみがえったというような新聞記事を覚えている(もちろん偉大な物理学者であることなどは知らなかった).
高校の修学旅行で九州の汽車の中でランダウの死亡記事を読んだことも覚えている.
中学生のときに読んだ「相対性理論入門」は,数学としてはピタゴラスの定理と平方根だけを使った,すばらしい啓蒙書で,物理が好きになるきっかけのひとつであった.
来週からは非平衡系の話をします.
出席19人.
2010年6月25日
第10回.磁性体の相転移.Isingスピン系の平均場近似.スピン空間と実空間の次元の効果.
概念的には,磁化を独立変数にとった自由エネルギーを見るのがわかりやすい.
形式的には,空間的に非一様な外場をかけて自由エネルギーをもとめ,それからルジャンドル変換によって磁化密度の汎関数としての自由エネルギーを定義することもできる.
スピン空間が2次元で回転対称性がある場合には,磁化の関数としての自由エネルギーの形は,すり鉢>Bourgogne葡萄酒壜底(写真左)>Bordeaux葡萄酒壜底(写真右)と変化する.
来週は相転移の現象論.
出席19名.
ワールドカップ効果を心配していた.いつも出席している人に若干の欠席者が出たが,総数はかわらず.
レポート後からでも出したい人は来週までに理学間611の前の袋に入れておくこと.
Flory (Nobel財団の写真).
2010年6月18日
第9回.フラクタル構造を持つ高分子の話.
理想鎖高分子と実在高分子のモデル.高分子の自由エネルギーから広がりを求める話.
フラクタル性が散乱実験でどのように見えるか.
レポート課題をだした.講義ノートに載っている,拡散方程式の解を求める問題と一般の次元で排除体積効果を持つの高分子のフラクタル次元を求める問題,ともにやさしい演習問題なので,
次回A4の用紙に書いてレポートとして提出してください.
出席19名.
2010年6月11日
第8回.フラクタルの説明.
会議が入ったためやむなく30分ほど短縮.
Webの更新も忘れてしまった.
出席者19名.
後ろに立っているのがAlder.
2010年5月28日
第7回.液体のエネルギーと2体分布関数,剛体球とその相転移,固体(結晶)での散乱実験.
Alder転移は常識的には当然のようだが,先入観は恐ろしいもので当時は受け入れるのに心理的抵抗があったようだ.
計算物理学の最初の大きな発見といってよい.
出席者18名.
2009年5月21日
第6回.グランドカノニカル分布,ルジャンドル変換の一般化,液体の2体分布関数,分子間ポテンシャルの起源.
形式的な話が一応終わって具体的なものの話に移る.
出席者19名.
2010年5月14日
第5回.汎関数微分,相関関数の統計力学的表式
外場のもとでの分配関数の汎関数微分を使って密度分布 < n(r)> や密度相関関数 < n(r)n(r')> が書き表せること.
出席者は26人.
2010年5月07日
第4回.構造関数と各種相関関数
構造関数,構造因子,密度相関関数,密度ゆらぎの相関関数,2体分布関数などの関係を解説.
出席者は27人.
レポートは上の解答例をよく見ておいてください.
Bloch と Gibbs
2010年4月30日
第3回.統計力学の対象について,密度行列によるカノニカル分布の統計演算子の導出,Jarzynski
定理.
統計力学の基礎付けに関係した話をやった.
出席者は24名.
連休の間なのでしょうがないか....
2010年4月23日
第2回.ミクロカノニカル分布とカノニカル分布の統計演算子とその性質,エントロピーの定義.
丁寧にやっているせいか統計力学の基礎付けの話が全くできなかった.
とばすか,来週簡単にやるか迷うところだ.
出席者は31名.
昨年の倍くらいいるのだが質問がないのがさびしい.
Landau と von Neumann(AIPより)
2010年4月16日
第1回.部分系の量子力学的な記述法である密度行列の説明.
出席者は30名.
昨年の初回出席者は21名だったのでだぶ増えた.
最後まで受講する人がどのくらいか楽しみ.
密度行列を導入した Landau と von Neumann の写真を載せます(昔と同じだけれど).