2008年9月01日
レポート43人分を掲載した.(数が多く大変な作業でした.)
出したのに載っていないという人があれば至急連絡してください.
2008年7月29日
第14回.非保存系と保存系での熱力学的運動,平面界面の構造,界面自由エネルギー,非保存系での平面界面の運動,1次相転移の後期過程
最後は駆け足だったが一応全体を終えた(ことにした).
GL自由エネルギーというのは,いろいろな問題が一応みんなこれで議論できてしまうので相転移の概要をつかむには実に便利な定式化だと思う.
今日でおしまい.Tさんが最後まで聞いてくれたのは,予想外でうれしかった.
役に立つことがあればよいのだが.
今年は昨年4年生と勉強したゆらぎの定理の紹介もやろうと思ったのだが,準備の時間が取れず,また講義時間も不足してできなかった.
これが心残り.
レポートの締め切りは8月31日.出席回数が11回に少し満たない人は特に良いものを期待します.
出席者30名(素粒子宇宙5名,物質理学21名,工学研究科4名).
2007年7月22日
第13回.Fokker-Planck方程式での平衡分布の実現,1次相転移と核生成の必要性,気体中の液体クラスターの成長と縮小,非保存系と保存系での熱力学的運動
Fokker-Planck方程式までの一般論をやっと終って,少し具体的な相転移のダイナミクスの話に入る.
とはいっても時間が残り少ないので,核生成は熱力学をやっただけで,運動論はお話だけになってしまった.
講義ノートには詳しく書いてあるので読んでください.
暑くてこちらもばて気味,時々集中力が低下する.
出席率も低下の傾向.昨年度は7月24日までに16回講義ができたのに,今年はまだ13回.
「夏の学校」などの時期に入っているようなので,できるだけ来週区切りの良いところまでやって終わりにしたい.
出席者33名(素粒子宇宙6名,物質理学24名,工学研究科3名).
2008年7月15日
第12回.Langevin方程式の一般化,場に対する運動方程式,保存系の運動,ランダム力とその相関,Fokker-Planck方程式の導出
Langevin方程式とFokker-Planck方程式の関係は不思議な感じがする.
Langevin方程式は平均値の形で書かれているので,分布関数を扱うFokker-Planck方程式のほうが一見多くの情報を含んでいるような気がするからだろう.
教室はまあ快適だが帰ってくると暑さもあってぐったり.
今学期は試験期間前はあと1回だけ,試験期間をフルにやってもあと3回.
いつまで講義をやるか迷うところだ.
出席者39名(素粒子宇宙6名,物質理学29名,工学研究科4名).
2008年7月8日
第11回.1次元のLangevin方程式,位置の変化と拡散,拡散係数と速度相関関数
雨で蒸し暑い.冷房は聞いているのだがずいぶん汗をかいた.
アクセス制限が解けていなくてノートが見られないという苦情を受けた.
先週直したはずだったのだがuploadし忘れたのかもしれない.
許可リストに加えたつもりですが,まだ見えなかったらメールをください.
出席者38名(素粒子宇宙7名,物質理学28名,工学研究科3名).
2008年7月1日
第10回.Kosterlizのくりこみ群方程式.KT転移の様子,Brown運動,Einstein-Stokesの関係式
KosterlitzとThoulessの名を冠してKT転移,あるいはBKT転移はくりこみ群理論が成功を収めた代表的な例である.
これで平衡相転移の話は一応おしまいにして,ブラウン運動の話に入る.
ノートにはRobert Brownを細胞核の発見者と書いたが,どうも命名者らしい.
講義をいつまでやるのかとの質問を受けたがまだ迷っています.今年は火曜日は休みが多く,7/22までの授業期間内では13回しかできません.
試験期間にも8/5までやっって15回.
少なくとも7/29まではやります.
出席者42名(素粒子宇宙10名,物質理学28名,工学研究科4名).
2008年6月24日
第9回.2次元XYモデルの渦,2次元流体の速度ポテンシャルと流れ関数,渦のエネルギー,2次元クーロン気体との対応,誘電率と電荷対の分布関数の関係
いろいろな系の近似的な同等性は統計物理学ではよく利用される.
平衡統計力学では系のダイナミクスは問題にならないので,エネルギースペクトルが同じなら,相転移の様子などすべて対応がつく.
成績は先週通知したレポートと出席状況によってつけます.
レポートを提出することと,2/3(10回)くらい出席していることが単位認定の条件です.
出席日数が少しだけ不足する人も,平均水準以上のレポートを出せば単位を認定します.
講義ノートと過去のレポートの載ったページには物理教室の中からしかアクセスできません.
物理教室外からの受講者は,使用するIPアドレスを連絡してもらえれば,アクセス許可リストに加えます.
出席者31名(素粒子宇宙10名,物質理学29名,工学研究科3名).
2008年6月17日
第8回.くりこみ群理論での臨界指数の決め方,クロスオーヴァ,連続対称性を持つ系の特徴.
1982年のノーベル物理学賞はくりこみ群を使った相転移の研究でK. Wilsonに与えられた.
くりこみ群の計算はたいていの場合近似的にしか遂行できないが,臨界現象の小本的なイメージを与えてくれる.
講義ノートとレポートは物理教室内に制限の付いたページにあり,それ以外の人は見ることができません.
工学部など教室外からの受講者にも,IPアドレスを知らせてもらえれば,アクセス可能にしますので連絡してください.
出席者37名(素粒子宇宙8名,物質理学26名).
2008年6月10日
第7回.相関関数の関数形について,ブロックスピン変換,くりこみ群の考え方,1次元Isingモデルでのくりこみ群,2次元IsingモデルのMigdal変換
取り寄せておいたチョークが置いてないので事務室まで取りに行く.
わずかな差だが,このほうが書きやすい.
しかし,ずっと前に使っていたダストレスチョークのほうが堅くてよかったような気がする.
Speedo水着ではないが道具の差は大事です.
そうだ,そろそろレポートの課題をアナウンスしないていけない.来週忘れないようにしよう.
出席者41名(素粒子宇宙8名,物質理学28名,工学研究科3名).
2008年6月3日
第6回.相関関数(つづき),臨界指数,ギンツブルグの条件,スケーリング仮説
事務で白チョークを各種そろえて銘柄を選択したのだが残念ながらまだ教室には入っていなかった.
このチョークはどうも書いていた引っかかることがおおい.
梅雨に入って土砂降りの雨,当然かもしれないが出席者が減った.
授業後,黒板に書いた相関関数のグラフは湯川型になっていないとの指摘を受けた.
確かに式と違う,ランダウ理論の式は格子間隔(粒子間隔)より大きい距離でしか正しくないということですね.
出席者34名(素粒子宇宙7名,物質理学23名,工学研究科4名).
2008年5月27日
第5回.物理量の熱力学的ゆらぎ,局所秩序変数の関数としての自由エネルギー,相関関数
ランダウ自由エネルギーを使っての相関関数の計算をやったが,最後は少しはしょったので講義ノートで復習しておいてください.
技術的なことでは,眺めるだけではなく一度丁寧に計算を追ってみることが大事.
白チョークの摩擦が大きく書きにくいので事務室で調べてもらうが,どのメーカーのものがよいのかわからない.
ずいぶん前に使っていたものが書きやすくてよかったのだが...
黒板に書く量が多く書き心地の良し悪しでかなり疲労度がちがうのです.
出席者41名(素粒子宇宙12名,物質理学25名,工学研究科4名).
2008年5月20日
第4回.いろいろな相転移と秩序度,相転移の現象論(ランダウ理論).熱平衡でのゆらぎ-Gauss分布.
講義室に行くと灯りが消えて誰もいない.今日から引っ越しの影響でC5講義室に変わったのだった.
出席者が急に減ったのは,それに気づかない人が休講と違えたのかもしれない.
講義室はピカピカで明るく気持ちが良い.
時間不足のため多変数のガウス分布の計算を省略した.
講義ノートには詳しい計算が書いてあるので見ておいてください.
ランダウ理論は,ここの結果だけを見ると平均場近似と同じく誤った結果した出てこないが,秩序変数の関数としての自由エネルギーという概念の拡張を含んでいる.
また,臨界現象の普遍性の根拠がここにあり,ゆらぎを取り込んだWillsonのくりこみ理論もこれを出発点としている.
講義ノートを一部改定.またレポートの古いものを削った.
出席者38名(素粒子宇宙11名,物質理学27名,工学研究科1名).
2008年5月13日
第3回.平均場理論での臨界指数,いろいろな相転移と秩序度.
前回できなかった平均場近似での臨界指数の計算をていねいにやったら,ランラウ理論はまったくできずに終わる.
昨年も同様な事態だった.やむをえないかな.
出席者45名(素粒子宇宙12名,物質理学29名,工学研究科4名).
2008年4月22日
第2回.Isingモデルの統計力学,Isingモデルの平均場理論.
最初統計力学の復讐の部分を飛ばしてしまい,戻ってやるはめに.
平均場近似での臨界指数の話までやるつもりだったが,全くできなかったので次回簡単にやる予定.
出席者46名(素粒子宇宙13名,物質理学29名,工学研究科4名).
2008年4月15日
第1回.講義の進め方の説明.相転移の次数,相図とClausius-Clapeyronの関係式,水,ヘリウム3,4の相図.
昨年は液晶プロジェクターがなくなっていたのであわてたが,今回は新しいのを初めて使う.
軽くて使いやすい.
蒸気圧曲線を議論した時,式のマイナスを落としたようです.
Vl-Vg --> -Vg です.
Sl-Sg<0 なので右上がりになる.
出席者49名(素粒子宇宙14名,物質理学31名,マテリアル理工3名,量子工学1名).
例年より多いようだ.
モグリの受講者1名.少々やりにくいかも.
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